ロックをポップとかパンクとかと区別して捉えるならば、〈ロック〉とは、[かっこいいか/かっこよくないか]という正負のコードを徹底させて展開していく作動体系だと言えると思う*1。それは音だけでなく、ルックスだとか、キャラクター、プロフィール(生き方)まで含めた総合的に。ジュネットのことばでいえばそれらは、パラテクストの機能を果たしている*2。その総体がスタイルであり、受容のひとつの対象となる。
音のみに留まることなく、そうしたスタイル総体での‘かっこよさ’をどこまで徹底できるか。
それがロックバンドというものの目指す方向だ。
ぱっと思い浮かぶものでは、ZEPPELINとか、Blankey Jet Cityとか、Supercarとか。それぞれがそれぞれのスタンスにおいて‘かっこよさ’を追求し、揺るぎないスタイルを成立させているバンド。
detroit7を聴いて、このバンドもまた真正の/正統なロックの系譜にある、と思った。
隅々まで隙のない世界がつくりあげられている。音それ自体ももちろん。