2009-01-01から1年間の記事一覧
急激にであれ漸進的にであれ、身のまわりの環境というものは、常に変わり続けていく。住んでいる場所だったり、やっている事柄とか、まわりの人々。1〜2年でもけっこう変わっているし、5〜10年となれば激変と言ってもいいほどだ。 どのような変化も必ず良い…
“PVC-1” Director : Spiros Stathoulopoulos Colombia, 2007 85ミニッツ PVC-1 余命85分 [DVD]出版社/メーカー: トランスフォーマー発売日: 2009/10/02メディア: DVD クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る 0. 気軽に人に薦められるような内容の映…
“PASSAGE” 2001 Connie Willis ISBN:4789719332, ISBN:4789719340 航路(上)作者: コニーウィリス,大森望出版社/メーカー: ソニーマガジンズ発売日: 2002/10/08メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 62回この商品を含むブログ (39件) を見る航路(下)作者: コ…
何らかの音楽ジャンルに興味を持ってその関連情報を気にかけるようになり始めると、頻繁に見かけるというほどではないにしても「ああこの名前は前も見かけたな」と思う程度に遭遇する名前というものが現れるようになったりする。その界隈で何度も繰り返し言…
“La tía Julia y el escribidor” 1977 Mario Vargas Llosa ISBN:4336035989 フリアとシナリオライター (文学の冒険シリーズ)作者: マリオバルガス=リョサ,Mario Vargas Llosa,野谷文昭出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2004/05/01メディア: 単行本購入: 3…
秋は epic45 の季節。...という自分の持っているイメージを寸分たりとも外さないでくれる新作EP。せつなくはあるんだけど、やさしさが同程度に含まれている。定期的に自分の内面をきれいに洗い流すためのものとして不可欠な音楽。 M-1 “we were never here” …
Zach Hill(Dr, Vo)と Nick Reinhart(Gr, Bs, Vo)という二人組によるコラボレーション・ユニット。ちなみに Nick Reinhart は Tera Melos のメンバー。リズムが非常に複雑。リズム主体の音楽とはいっても、ブラック·ミュージックの連綿たる系譜とはまった…
“THE LIMITS OF CONTROL” Director : Jim Jarmusch US, 2009 無情な大河を下りながら―もはや船曳きの導きを感じなくなったアルチュール・ランボー Comme je descendais des Fleuves impassibles,Je ne me sentis plus guidépar les haleurs...Arthur Rimbaud…
Battles のTyondai Braxton による新作ソロアルバム。 オーケストラ(Wordless Music Orchestra)が参加しているけど、全体的にはポップな印象。といってもただ楽器の幅を広げるためにオーケストラを使ったとかではないみたいで、楽曲のつくりや構成といった…
“CENCOROLL ― センコロール” 監督・脚本・作画 : 宇木敦哉, 2009 おもしろかった。 声優・音楽以外をほぼ一人で手がけている短編SFアニメ。東京都によるアニメクリエーター支援プロジェクトにより制作に至ったもの。たった30分の作品だけど、スタイル・雰囲気・…
アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風作者: 神林長平出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/07/01メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 132回この商品を含むブログ (117件) を見る 0. 雪風シリーズの第三作。 近未来、南極と超空間通路でつながった未知の…
“La casa verde” 1966 Mario Vargas Llosa ISBN:4102453016 緑の家 (新潮文庫)作者: マリオバルガス・リョサ,Mario Vargas Llosa,木村栄一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (11件) を見る…
見てきた。 うん。すごかった...。とりあえず、これを見た感想をちゃんと言語化できる気がまったくしない。じっくり考えて何かしらまとめるつもりではいるけれど、見た直後の今確実に言えることとしては、この映画が今後あらゆる表現活動にとってのゼロ地点…
「けいおん!」最終回(第12話)の感想 (今週放送された番外編もあったのだけど、それは後日談でもなく本当にただ独立した番外編という感じだったので、第12話「軽音!」が名実共に最終回でした。) けいおん!は、おそらく最近もっとも話題になっていたア…
音楽好きの友人と、最近何聴いてる?みたいな話をするとき、ヒップホップのアルバムを持ち出すと、“ヒップホップだけは体が受けつけない”といつも言われてしまう。それは日本のラッパーのイメージで捉えて言ってるのかなー、という感じがするのだけど、そう…
“Nouveau discours du récit” 1983 Gérard Genette ISBN:4891761512 物語の詩学 ─続・物語のディスクール 叢書記号学的実践 (3)作者: ジェラール・ジュネット,神郡悦子,和泉涼一出版社/メーカー: 水声社発売日: 1997/02メディア: 単行本 クリック: 6回この商…
同時代を生きていたはずなのに未だ自分とまったく接点がないままである重要なミュージシャンというのが、いろいろと──というか膨大にいるんだろうなあということはわかってはいるのだけど、たまにそういうミュージシャンの誰かを遅まきながらに知覚すること…
“Ficciones” 1944“El aleph” 1949“Historia universal de la infamia” 1935 Jorge Luis Borges “伝奇集” “エル・アレフ” “汚辱の世界史” の三つの短編集が収録されている。全321ページに対して50の作品ということだから平均してひとつあたり6ページ程度の短編…
“Slumdog Millionaire” Director : Danny Boyle UK, 2008 2008年度のアカデミー賞で、ハリウッド外の作品にもかかわらず8部門受賞を果たしたことで話題になった映画。 内容は、ムンバイのスラムで生まれたジャマールが、波乱に満ちた少年時代を生き延びた後…
Fridge は俺にとって、新しいアルバムが出てるのを見かけると自動的に買ってしまうようなミュージシャンのひとつ。 だからこのCDを店頭で見かけたときも当然のことながら即座に反応したのだけれど、でもこれは新譜ではない。このアルバムは、もはや入手不可…
3rdアルバム。 ニューヨークのユニット。ジャパニーズ·アメリカンの女性ヴォーカリスト。 このアルバムを簡単にシューゲイザーと言って説明を終わらせてしまってよいかは微妙なところかもしれないけれど、シューゲイザーという言葉にドリーミーな意味合いが…
0. ぼくがイーガンの短編のなかでもっとも好きなのは“ルミナス”というエキセントリックな数学バトルの話なのだけど、その続編である“暗黒整数”がSFマガジン2009年3月号に掲載されていて、ようやく読んだ。 前作は前哨戦、というよりファースト・コンタクトま…
ノルウェーの超境界的なジャズ·バンド JAGA JAZZIST のコアメンバー Lars Horntveth による、2ndソロアルバム。全1曲収録、36'49"。前作同様、彼自身で複数の主要なパートを演奏しているが、今回はさらにラトヴィア国立交響楽団の演奏を加えて壮大なアルバム…
フランスのグループによるブラジリアン·テイストのジャズ·ポップ。1975年に出た1stの再発。キーボード主体でメロディアス。繊細で澄み切った女性ヴォーカルと絡んで、軽やかにもグルーヴィーな音。 Alain MION : claviers, chant - keyboards, vocalsAlain G…
“It's a free world...” Director: Ken Loach, 2007 イギリスでの移民問題を扱ったリアリスティックでシリアスな映画。 最初にタイトルを見かけたときは、ひとびとのあたたかなふれあいを描いた希望あふれる映画なのかな... と思ったけど、これは実際は「こ…
最近あるものが必要になって買い物に出かけたことがあったのだけど、そういえば今年初めのセールでも同じものを見かけて結局買わなかったことを思い出して、あらためて値段差を見るとどうもいま買う気になれず、もうちょっと全面的に考え直してからにしよう.…
0. 古川日出男はこの書の短いあとがきのなかでこう記している。 この『聖家族』は流亡のメガノベルだ。 メガノベル。もちろんそう。最終ページの右下には、738という数字が刻まれている。本の厚みはハードカバーの表紙分を除いても、約40mmに達する。いずれ…
0. おもしろかった。 2009年も始まったばかりなのに、既にしてもう今年読んだSFとして最高点を上げたいぐらい..... さすがに性急すぎるか? もう少し落ち着いて考えてもいいのだけど、でもこの先これ以上の作品が現れたとしたら、それはそれで単に喜ばしい事…