::: BUT IT'S A TRICK, SEE? YOU ONLY THINK IT'S GOT YOU. LOOK, NOW I FIT HERE AND YOU AREN'T CARRYING THE LOOP.

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.Rock

Arab Strap “As Days Get Dark” (2021)

スコットランドのユニット。 終始気怠く物悲しいトラックにポエトリー・リーディング気味なヴォーカルが乗る。歌われるのはモノローグのように叙情的、猥雑でアイロニカルな詞。 2006年に解散していたが、2016年に再結成した。前作から15年経てリリースされた…

Vanishing Twin “The Age of Immunology” (2019)

ロンドンを拠点とするグループ。出身国も言語も異なる5人から成る。 それぞれ熟練したミュージシャンで、複数のユニットに所属していたりマルチ・アーティストだったりする。メンバー各自の母語で歌われた曲が含まれている。演奏は精妙。サイケデリックと言う…

 The Julie Ruin “Hit Reset” (2016)

ライオット・ガール(Riot Grrrl)のムーブメントにおける代表的ミュージシャンであり創始者のひとりに数えられるような人物、その時点で既に伝説的とか歴史上のといった形容が充分に適用可能なのに、その後6年間の闘病生活、全盛期の知られざる事実の公表な…

 Savages “Adore Life” (2016)

Savages をもっとも端的に代表する性質は、“シリアスネス” という言葉で示されていると思う。これに “ユーモアレス” という語を加えればさらに万全。 音源発表に伴ってマニフェストを提示してしまうほどに真剣で深刻なスタンスは、今の時勢ではめずらしく映…

 Battles “LA DI DA DI” (2015)

3rd アルバム。 1st・2nd にあったようなヴォーカル曲はなくて、インスト曲だけの構成。 とはいえこれまでの曲のヴォーカルも、歌を聴かせるというより楽器のひとつとして扱われているような感じだったし、1st・2nd ともに歌詞のないインスト曲も入ってたので…

 Grooms “Comb the Feelings Through Your Hair” (2015)

ニューヨークの3人組バンドの 4th アルバム。中心人物ひとりを残しメンバーが大きく入れ替わってからリリースされたというタイミング。 まさにインディー・ロック、といった風趣がある。ギター/ノイズが前面に出たタイプのアルバムではなく、エフェクトやシン…

 テスラは泣かない。 “Anderson” (2013)

2013年リリースのEP。 M-1 “アンダーソン” はとてもすばらしいと思う。 インタビューで Blankey Jet City が音楽経歴の端緒として挙げられていたのを見たけど、M-5 “梵” なんかはたしかに影響が感じられる。とくにヴォーカルライン、および歌詞内容。 一方で…

 テスラは泣かない。 “TESLA doesn’t know how to cry.” (2014)

ギター/ピアノ/ベース/ドラムという編成のバンド。 ピアノとギターがともにリード・インストゥルメントで、バスドラムの4/4ビートと細かく乱舞するベースがリズムを供する。 全パートがもれなくダンサブルで疾走感を放っていて、演奏側、等しく楽しそう。 前…

 Swans “To Be Kind” (2014)

今年前半、5月ぐらいに発売されたアルバム。 絶品。 前作 “The Seer” も高い評判があったらしく、併せて聴いてみたらこれも同じように良かった。……前作はどっかで試聴したことあったはずなんだけど、なんかそのときは結局スルーしてて。ちゃんと聴いてみたら…

 Jen Wood “Finds You In Love” (2010)

4th アルバム。 アコースティック・ギターのアルペジオとヴォーカルによる弾き語りで、5th よりも憂愁感が強い枯れた系統の音。でもスロウコアみたいなタイプとは少し違って、ときどきバンド・サウンドのレイヤーが重なって音像が拡げられ、控えめながら壮大・…

 Jen Wood “Wilderness” (2014)

かなり前から活動してるらしいのに今までまったく名前に聞き覚えすらなくて、でも聴いてみたら完全に自分の好みだった、というミュージシャン。 シアトルのギタリスト/ヴォーカリスト。最初 Tattle Tale というグループのメンバーとしてデビュー、1996年から…

 Shellac “Dude Incredible” (2014)

5th アルバム。前作から7年振りっていうのもなかなかのものだけど、前作も 3rd から7年後のリリースだったっていうのもけっこうな驚きで、つくづくスローペースで息の長いバンドだと実感する。にもかかわらずクオリティは完全に維持されている……というより、…

 Owen Pallett “In Conflict” (2014)

4thアルバム。ヴォーカルが最大限に作用してる楽曲。ヴォーカルラインだけでメロディをリードしてる。声質には若干クセがないこともないけど、歌唱表現力は高いし、独特。バックはストリングスを基盤としながら時折エレクトロニカの味付けを加え、雰囲気はと…

 Ride “Going Blank Again” (1992)

Rideの1stフルアルバム “Nowhere” が好きで、自分のなかではシューゲイザーなるジャンルを体現するものはこのアルバム*1 、曲で言えば “Dreams burn down” こそがまっさきに思い浮かぶぐらいに重要な位置付けにある。*2 といいつつ彼らのその後のアルバムは…

 LAMA “Modanica” (2012)

2012年リリースの 2nd アルバム。1st よりもアグレッシヴで完成度高い感じ。長時間かけてじっくり味わうハイクオリティのアルバムだと思う。かなり好き。 特に銘記しておく曲 M-2 "White Out" M-3 "Parallel Sign" M-4 "D.B.A." ほぼインスト。“Don't be afr…

 LAMA “New!” (2011)

“2010年くらいには おもいで ひかる クローバー” ……なんていう「未来」もとっくに過ぎて、もう2013年。でも、あのとき漠然と歌われてた未来像は Lama の音楽によってしっかり体現された、って思う。といっても Lama のこのデビューアルバムだって既に2年前の…

 Savages “Silence Yourself” (2013)

これは良かった。ポスト・パンク。イギリス。デビューアルバム。乾いた音と、湿ったメロディ。ヴォーカルは切実そのものといったところ。ジャケット写真の重いモノトーン・イメージがすべてを象徴している。 4人組の女性バンドなんだけど、スタイルというかア…

 Karl Hyde “EDGELAND” (2013)

ぼくにとってイギリスあるいはロンドンという言葉は、何よりもまず音楽・デザイン・モダニズムといった事柄に強く結びついている。(だからイギリス・ロンドンの話題が出たとき、「アフタヌーン・ティーって憧れる…!」とか「イギリス紳士! 執事!」とか言わ…

 METZ “(S/T)” (2012)

かっこいい。SUB POP からリリースされたデビューアルバム。Pitchfork のレビューでは「ポストハードコア・スラッジパンク」なんて形容されてた。ボーカルの控えめなミキシングで、全体はドライでガレージ。 特に銘記しておく曲 M-1 “HEADACHE” M-2 “GET OFF”…

 BO NINGEN “Line The Wall” (2012)

これはかなり良い。 ロンドンを拠点に活動してる日本人4人のバンド。日本語歌詞。海外で評価される日本人バンドとしてはめずらしいパターンだと思う。楽曲は、聴けばすぐ圧倒される迫力で、言語が何とか関係なく普遍的に受け入れられるだろうことが納得でき…

 Kaki King “Dreaming Of Revenge” (2008)

Kaki King というギタリストが2010年に出した “Junior” というアルバムがもう「全面的に自我を委ねてもいい」と思えるレベルで好きなんだけど、最近になって過去作品も聴いてみようと思い、ひとつ前のこの “Dreaming Of Revenge” というアルバムを買ってみた…

 Arab Strap “The Week Never Starts Round Here” (1996)

スコットランド、グラスゴーを拠点に1995年から2006年まで活動していたポスト・フォーク・ユニット。いまだにBBC Radioで良く流される “The First Big Weekend” という珠玉の一曲が、1996年のこのデビュー・アルバムに収められている。 リリックの語り口が最大…

 Dirty Three “Toward The Low Sun” (2012)

オーストラリア出身の3人組バンド。ヴァイオリン、ギター、ドラムという特徴的な編成。全曲インスト。プロ・ミュージシャンが好みに挙げそうな渋味と円熟。実際、サーストン・ムーアが絶賛してるんだったか。場末の酒場的な寂寞に満ちているんだけど、完成され…

 Django Django “Django Django” (2012)

ロンドン在住のグループ。デビューアルバム。最近のBBC 6 music で “Default” が頻繁にかけられてるので耳に残ってたんだけど、アルバムも聴いてみたら全体的にすばらしかった。音については、よく「サイケデリック」と形容されている。加えるならば、エレク…

 RADIOHEAD “THE KING OF LIMBS” (2011)

8th スタジオ・アルバム。 全8曲・約37分で、アルバムとしては短い方だと思う。前作と比べるとダークでエレクトロニックな方向に振れている。 今回特筆すべきことは、ダブステップへの傾倒という点になるのだろうか。……まあダブステップなんて言葉も、このアル…

 Sonic Youth “A Thousand Leaves” (1998)

“Washing Machine”のポエトリーなスタイルの延長にある、「聴かせる」ヴォーカル。長めの曲が多くて、その分、ノイジーなインストの比率も大きい。 特に銘記しておく曲 M-1 “Contre Le Sexisme”M-2 “Sunday” 重いリフに、落ち着いたヴォーカル。M-4 “Wildflo…

 Sonic Youth “Washing Machine” (1995)

全体としてけっこう地味で落ち着いている。ポエトリー・リーディング的な曲が多い。だけど、聴き込むとはまってくるアルバム。歌……というかむしろ声を聴かせるつくりだと思う。ヴォーカル取れるメンバーが3人もいるバンドだということが、かなり効いている。 …

 Sonic Youth “Dirty” (1992)

わりと聴きやすいであろうアルバム。Sonic Youth 入門盤として“Goo”と並んで推奨されてる文章をよく見かける。たしかに、シングルカットされてメインストリームでもヒットしそうな曲が多い感じはある。 特に銘記しておく曲 M-4 “Drunken Butterfly”M-7 “Suga…

 Sonic Youth “Goo” (1990)

……これにもっと早く出会っていたなら、俺はギタリストを目指そうと考えていたはず。アグレッシブであり、物悲しくもあり。ぬるい安寧は欠片も見当たらない。 特に銘記しておく曲 M-1 “Dirty Boots” サーストンの落ち着いたヴォーカルによって立ち上がり、激…

 Sonic Youth “Daydream Nation” (1988)

14曲70分という長大なアルバム。M-1“Teen Age Riot”の静かな幕開けで始まり、全曲に渡って緊張が持続。M-8“Providence”というブレイクっぽい一曲や末尾に控えるTrilogyなど、全体構成もしっかりしている。ジャケットは……ゲルハルト・リヒターか。Gerhard Rich…






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“でも、これはごまかしよ、ね。つかまったと思ってるだけ。ほら。わたしがここに合わせると、あなたはもうループを背負ってない”
―Angela Mitchell