ようやく発売された“情熱としての愛”を購入した。
ルーマンのもっとも異端な著作。
タイトルからしてまず、いつもと一味違う雰囲気が漂っている。“love as passion”なんて、そのまま歌のタイトルにできそう。
初期の“目的概念とシステム合理性”とか“公式組織の機能とその派生的問題”とかと比べると、とてもウェットなタイトル。
しかしちょっとめくってみた感じでは、タイトルとは裏腹に、ハードな気配が漂っている。いきなり〈ゼマンティク〉からはじまるし。
“公式組織の〜”の方がはるかにとっつきやすい。
中身は、17〜18世紀文学を素材にしつつ、コミュニケーション・メディアのひとつとしての「愛」についての理論的分析。
パーソナルなコミュニケーションがテーマ。
キータームは、〈コード〉〈メディア〉〈ゼマンティク〉〈コミュニケーション〉etc。
索引をちらっと見るだけでも、おもしろそうな予感がするんだけど。とくに“Liebe als〜”のところが。
ex.. 監獄としての愛 Liebe als Gefängnis、偶然としての愛 Liebe als Zufall、屈服としての愛 Liebe als Unterwerfung、ゲームとしての愛 Liebe als spiel、世界承認としての愛 Liebe als Weltbestätigung、闘いとしての愛 Liebe als Kampf。
さて、いつ読了できることか..。
なお、横書き。
この方が読みやすい気がした。