10月分のCDの総括。
TYONDAI BRAXTON “HISTORY THAT HAS NO EFFECT” 〈Experimental / Post Rock〉(2002)
Lars Lystedt sextet “JAZZ UNDER THE MIDNIGHT SUN” 〈Jazz〉(1964/2005)
DONNA REGINA “SLOW KILLER” 〈Pop / Electronica〉(2005)
ABANDONED POOLS “ARMED TO THE TEETH” 〈Rock / Emo〉(2005)
BOARDS OF CANADA “the campfire headphase” 〈Electronica〉(2005)
Below The Sea “BLAME IT ON THE PAST” 〈Post Rock〉(2005)
JIMMY SMITH “ROOT DOWN” 〈Jazz / Funk〉(2000)
TRACER AMC “ISLANDS” 〈Post Rock〉(2005)
Günter Wand “Bruckner Symphony No. 9” 〈Classical〉(1998)
とくに銘記しておく曲。
TYONDAI BRAXTON “HISTORY THAT HAS NO EFFECT”
M-7 “The Violent Light Through Falling Shards”
自分が映画をつくるとしたら、この曲をBGMに使うと思う。
その場合それはどういう映画になる?
とりあえず東京が舞台。通俗的な登場人物に、ありきたりの日常生活。淡々と。だけどバックにはこの曲が断片的に。
という方向で。
なお、shardは破片という意味。
DONNA REGINA “SLOW KILLER”
M-6 “fast as a shark”
メインフレーズとヴォーカルの組み合わせが、透明、高純度。
ABANDONED POOLS “ARMED TO THE TEETH”
M-9 “SAILING SEAS”
iPodでよく聴いた。アルバム全体的に、外向き。
Below The Sea “BLAME IT ON THE PAST”
M-1 “Anonymity”
M-2 “As is”
M-4 “Stroll down memory lane”
M-6 “Polaroids”
非常に情景喚起的。音だけでも、情景をつくることができる。それは視覚による空間と比べて、より心理の深層に近い気がする。空間だとか視覚だとか光だとかは、世界の一断片にすぎないと思う。
TRACER AMC “ISLANDS”
M-1 “PAPER MACHETE”
M-3 “CONCORDE”
M-5 “IN RIVERS”
M-10 “YOU FOLLOW THE SNOW AND ARE WASTED”
ものすごく先鋭的な音、とは思わないけれど、かといって懐古的だとも思わない。明らかに90年代以降の音楽を消化した音。さまざまなエッセンスを基にしながら、形式にこだわることなく自由に築かれる壮大な世界。ポスト・ロックということばが正確に当てはまる。
これだけのアルバムを出したあと、この先どのように深みを増していくのだろう。これ以上の音なんてありえるのか想像もつかない。逆にこのバンドがこのまま全然着目されずに消えてくとしたら、間違ってる。
...褒めすぎかな。まあ、万人に受け入れられる音だとは思わないけど。
アルバム全体でほぼ完全な完成度を持っているけど、あえて1曲に絞るなら、M-10 “YOU FOLLOW THE SNOW AND ARE WASTED”。