けだるさ、やるせなさ。
荒涼。
着飾った外国人中年女性旅行者が、砂漠のハイウェイをスーツケースをひきずってひとり歩く。
たどりついたガソリンスタンド&カフェ。いきなり泣いてたり怒ってたりわけわからないとにかく愛想ゼロの黒人女性オーナーとの対面。たどたどしい英語で宿泊手続を始める...。
感情移入効果、大。
この冒頭の荒涼感・哀愁感が、絶品。(それらは徐々にヒューマニスティックな方向へ向かい始めるが。
登場人物のひとりが「仲良しすぎるわ」と行って出ていくところが、自己批判的?)
いつだって、荒野のハイウェイを場違いな格好で歩いている。あてもなく。どこにいきつくかもいつたどりつくかもわからずに。車が脇を次々と通り過ぎるなか、ただひたすら歩き続けるだけ。この映画の冒頭のシーンのように。