::: BUT IT'S A TRICK, SEE? YOU ONLY THINK IT'S GOT YOU. LOOK, NOW I FIT HERE AND YOU AREN'T CARRYING THE LOOP.

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 +/- “let's build a fire” (2005)


plus/minus 。
3rdアルバム。
ライナーに書いてあったんだけど、このバンド名はgoogleで検索不可能。googleの検索文法語句だけの組み合わせなので。
検索エンジンでシステム上受け付けられない名前というのは、webにおける匿名、と機能的にかなり近いものがあると思う。
そういう意味では非常におもしろい名づけ方だ。まあ商業的にはデメリットの方が大きいとは思うが...。
狙って付けた名なのかどうかわからないけど、スリーヴに公式ページのアドレス*1も載せてないということは、意識して匿名的な立場にあろうとしているのでは。*2
googleで安易に検索できないことは、逆に顕示的なリンクを促すことにつながる、かもしれない。そういう繋がり方を狙っている可能性もある。
また、たとえばwindowsのファイル名での禁則語句とか、機種依存文字とかのような、PC環境においてシステム的制約を受ける「ことば」というものは、高速-高密度情報世界から取り残された空白のような立場を確保する上でのヒントになるかもしれない。*3

音については、the sea and cake みたいな当たり障りない良質ポップ、という印象。
わりと音はいろんなスタイルにアプローチしてる感じがするけど、ポストロックとまではいかないか。
ポストロックというのは何に対しても言おうと思えばいくらでも言えそうな言葉なので、あまり多用するのもどうかとは思う。


M-2 “fadeout”
M-6 “steal the blueprints” 最後に、一呼吸おいて轟音部が。
M-8 “one day you'll be there” リズムに厳密に従い挿入される無音部。けれどもメロディは残像のように頭のなかを流れ続ける。音を途切れさせ不在の部分をつくることが、かえってメロディを強調させる。不在を要素としてつくる方法論。
M-9 “this is all [i have left]”
M-10 “leap year” この歌い方は好き。
M-11 “time and space” 歌い方が曲によって微妙に違う。アルバム全体で一貫してない感じがある。


ASIN:B000BX4BIS

*1:http://www.plusmin.us/

*2:まあAmazonからは逃れられてないが。

*3:PC言語学?みたいな。






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“でも、これはごまかしよ、ね。つかまったと思ってるだけ。ほら。わたしがここに合わせると、あなたはもうループを背負ってない”
―Angela Mitchell