FridgeのKieran Hebdenのソロ。FridgeよりはExperimental。
M-2“She moves she” 強いリズムは相変わらずだ。んー、Cornelius的? ときどき貫入してくる音素材の使い方なんかが。
M-5“Spirit fingers” 複雑。非常に。
M-6“Unspoken” リズム。というかビート。
M-8“As serious as your life” このアルバムのなかではもっとも聴きやすい、かな...(これで!?)。まあポップさでいうとM-10“Slow jam”の方がポップか。でも聴きやすさという点ではM-8。なんでかというと、構成が明快だから。
イントロから執拗に繰り返されるフレーズ。リズム。そこへ遠くから合流し、また去っていく旋律。その繰り返し。
FridgeとかFour Tetって、メロディを聴く、というより、構成を聴く、って感じがする。聴くと同時に構成を理解する/認識する、っていう感じ。感情的な気持ちよさというより、理性的なレベルでの気持ちよさがある。構造を聴く音楽。非常に構築的な詩とかアートとかを解読してくような感覚? すごく難解だけどうつくしい数式を理解するような。
Fridgeにはまだそうした全体が感性的気持ちよさへ収斂していく面があるんだけど、FourTetはそういうのは突き放して、より構築的。
なんかタイトルがいいなー。シンプルで、なんの変哲もないんだけど。
“And they all look broken hearted”“Slow jam”“First thing”...
インストだからこそ、タイトルって、語りかけてくるものがあると思う。まあ、アートにおけるタイトルと同じような役割なのかな...。あるとないとじゃ大違いだ。そういう意味で、Fridge“Happiness”の各曲タイトルもあれはあれでまったく逆方向だけど、効果的。
またスリーブ内の写真がいい感じなんだ。
こういう写真がダメなひとはこのアルバム聴いてもダメだと思うし、こういう写真が好きなひとは、曲も好きになれると思う。