2nd。
“Lost Horizons”って、1stだったのか。あんなに完成度高かったのに。
でももっとマイナーな存在だと思ってたけど、やたら店頭に積まれてた。たしかにそれだけのことはあるアルバム。
このアルバムの各曲にはモチーフとなる原曲があり、各曲タイトルの頭に付いた数字は、原曲が発表された年を表す。
(とはいってもアーティスト名すら聞いたことのないようなものばっかりで、どんな関連があるのかわからない...。)
M-2 “'88 AKA Come Down On Me” いきなりヘヴィなグルーヴ。
M-10 “'64 AKA Go” 前半は、壮大。後半は、激しさを増す。
メンバーはFred DeakinとNick Franglenの2人で、Fred DeakinはデザインユニットAirsideのチーフでもある。そのAirsideが制作〜ディレクションしてるビデオクリップがDVDで付属しているのだが、この映像が最高。CDと同順で、全曲分の映像がある。曲は映像とセットで体験した方が魅力は倍増する。DVDなしバージョンも売ってるみたいだけど、DVDありバージョンを買うことを強く推奨。音としても、グラフィックデザインとしても、すごく刺激的。
映像はどれも、みごとにバリエーションが豊富で、飽きない。どの映像にもアイデアが詰まっている。注がれた意気込みが感じられる。
自分たちで音もグラフィックも両方つくれるからこそのクオリティ。まちがいなく、大作。音も映像も、手を抜かずすごく気合い入ってる。
TOMATO - Underworldに匹敵する。TOMATOよりは、やさしい映像かな。音とともに、全体的にクリーンな印象。
M-1 “It Was...”
はじまりのロゴのエフェクトから、滑らかな動きの気持ちよさが実感できる。
M-2 “'88 AKA Come Down On Me”
これはiTunesのビジュアルエフェクトみたい...。女性ダンサーのシルエットが重なる。
M-3 “'68 AKA Only Time”
マシニック。思い出とか記憶を処理する工場?
M-4 “'93 AKA Don't Stop Now”
抽象系。リズミカルな動きが彼らの映像の特長であることが、だんだんわかってくる。
M-5 “'95 AKA Make Things Right”
影絵風アニメ。動植物その他。
M-6 “'79 AKA The Shouty Track”
コミカル、ブラック・シュールな手書きスケッチアニメ。
M-7 “'75 AKA Stay With You”
さわやか、あざやか。波だったり、丘だったり、雲だったり。湧き出す形象。音の各要素に完全に連動する、イメージの群舞。
M-8 “'76 AKA The Slow Train”
その名の通り、抽象化された電車が、カーブしながら、起伏しながら、進んでいく。イームズ“TOCCATA FOR TOY TRAINS”の現代版みたいな感じ。
M-9 “'90 AKA A Man Like Me”
コミカル。キャラがかわいい。ストーリー仕立て。自分の分身だが影だかを追いかける鬼ごっこ。オチはよくわからないけど。すごくゲームっぽい動き、展開。そのままゲームにできそう。ねずみ弾を撃つ象の群れとか。任天堂系のゲームからインスピレーションを受けてつくった感じ。
M-10 “'64 AKA Go”
実写を素材にしたアニメ。左から右へ、時間進行に伴って歩いていく人のシルエット。移り変わる背景。ボーカルにタイポグラフィが連動する。終わりの余韻も良い。
ASIN:B0006GAZSA