disc1:モノラル。disc2:ステレオ。という不思議な二枚組構成のアルバム。
かなり実験的な音。それでいてポップ。
これは...クラムボンの最高傑作ではなかろうか。
いままでのクラムボンは、3人にそれぞれ才能とセンスがあるのはまちがいないのだけど、でもどこか統合されていない、という感じがしてた。
それがついにぴったり噛み合ったという印象。きれいにまとめようとせずに、好きなようにはじけまくった方向がこのひとたちには合ってるんだと思う。
(でも“サラウンド”はポップとしてうまくまとまった名曲。)
M-1 “バイタルサイン” イントロの静かなピアノとヴォーカルから、カウント、そして軽やかに始まる。クラムボンって、リズムパートがものすごい。いや、ピアノもうたもすごく良い。技術的には全部すごい。
M-4 “インパクト” ジャズ風味、大。ローズの音色がそう感じさせるのかも。そんなに長い曲じゃないのに、展開が複雑で、すごい大作のように思える。音としてはものすごく新しいところを行ってると思う。
M-7 “アンセム” ツインヴォーカル。ヴォイスにはかなり遊びが入ってる。(ライヴのときどうやるのかな?)
付属のDVDも見た。“バイタルサイン”のクリップが入ってる。これがけっこうおもしろかった。
赤地をバックに、原田郁子:Vocal,Piano、ミト:Bass、伊藤大助:Drums の顔が映され、それぞれのパートを表情で演じる。原田郁子はヴォーカルとピアノとで別々の映像。だから画面は4つに分割されている。