ノルウェーの Geir Jenssen という人のソロ・ユニット。けっこうベテランみたい。
音響系。
ぬくもりとかやさしさとかとは一切、無縁の音。
ノンビートの曲も多いけど...ビートの入った曲の方が、深みがある。
空間を細かく分割する、緻密で微弱なビート。その間を縫って流れる清浄なメロディの浮遊感。
張り詰めた空気のなかで、焦点の定まらない音像の重ね合わせが、濃霧のように外界を途絶する。
世俗をことごとく置き去りにして、日常から遠く隔たった世界。
雑念の彼方。幽玄の極み。
M-2 “Birds Fly By Flapping Their Wings” ミニマルなループ。低音のうねり。異なる周期で反復する、いくつもの波。
M-4 “In Triple Time” M-3からゆるやかにつながる。
M-7 “Fall in Fall out”
M-8 “Daphnis 26”
こういう音ひさしぶりに聴いた。癒されるな。癒されるというか、雑事をフィルタリングしてくれる。
なんかもう、起きているのに眠っているような状態に。
夜見る夢を音楽として表現するならば、それはこういう音になるはず。