Ulrich Schnauss と Mark Peters によるユニットの2ndアルバム。
Ulrich Schnauss の方はソロ名義の “A Long Way To Fall” を今年リリースしたばかり。
ソロ名義とユニット名義で楽曲の指向性にあまり差は感じず、ギターのフィーチャー具合しか違わないような気はする。
初期の Ulrich Schnauss 作品と比べて今度のアルバムが原点回帰したのかそれとも離れてしまったのか、といったような話は……そういうことを語るのは可能かもしれないけど、違いがあったとしてもきわめて微小だと思う。
アルバムリリースを重ねるごとに劇的に進化するようなタイプの歩み方はしてきていない。バンド・スタイルのシューゲイジングのメンバーと協働関係を始めるっていうのは、ふつうだったら大きな変化をもたらしそうな気もするけど、そんな感じにもなっていなくて。
たぶん、もう完成されている世界。
アルバムごとに洗練を極めているというのとすら違って、足すものも引くものもない極致というような。
……音楽史を塗り替えるような先端性を備えたポジションではないだろうなという感じはあるんだけど、でも、広範な人々へ確実に聴覚的恍惚を供するはずの音であることはまったく否めない。ものすごく特殊なサウンドというわけではまったくないものの、系統進化的な意味で、音楽界のなかでのひとつの確立されたニッチにいる気がする。
特に銘記しておく曲
M-1 “Slow Southern Skies”
この曲も基本的には Ulrich Schnauss のリードする世界になっているけど、でも Mark Peters のギターとの調和はもっともすばらしく、意義深いと思う。
M-4 “Inconvenient Truths”
M-5 “One Finger and Someone Else's Chords”
M-6 “Additional Ghosts”
M-7 “Walking With My Eyes Closed” ヴォーカル入り。
M-8 “Rosmarine”
Ulrich Schnauss & Mark Peters
Information
Members | ||
Ulrich Schnauss | : | synths, keys |
Mark Peters | : | guitar, bass |
Links
Label | : Bureau B. http://www.bureau-b.com |
Press release | : http://www.bureau-b.com/infotexte/BB148%20Schnauss%20Peters%20BioEngl.pdf |
ASIN:B00DYVUAFC
see also :
Ulrich Schnauss & Mark Peters “Underrated Silence” (2013) http://d.hatena.ne.jp/LJU/20120421/p1