MOTアニュアル2014 フラグメント ― 未完のはじまり
MOT Annual 2014 Fragments ― Incomplete Beginnings
東京都現代美術館 MOT 2014.02.15. - 2014.05.11.
6組の作家を展示。
全体的に、満足できた。
髙田安規子・政子
トランプをペルシャ絨毯に見立てた作品が良かった。床に本物のペルシャ絨毯が敷かれ、その上に据えられたガラスケース内には絨毯にごとく見立てられたトランプセットが並べられている。
作家のサイト:http://amtakada.com/ja/works
宮永亮
10分程度の映像作品 “WAVY”。田園風景から都市風景へ。外環/首都高/湾岸など、都市高速道路の加工・編集された映像。
特に印象に残ったのは、さまざまなビルの立面をオーバーレイして映していくシークェンス。反射と透過の組み合わせが際限ない鏡の迷宮のような効果を生んでいて、高層ビルのガラス・カーテンウォールが持つキャラクターがうまく表現されていた。
作家のサイト:http://miyanagaakira.tumblr.com/
青田真也
一方にはガラスビンが並べられ、他方にはペットボトルが並ぶ。ただしペットボトルの方はスポンジ素材に置換されていて、触りたくなるアフォーダンスを発してる。素材感のコントラスト。
作家のサイト:http://aoyamameguro.com/
福田尚代
特に良かった作家。書籍メディアを主たる対象として扱っている。どれもとても繊細な作品。
- 印刷された文字を切り抜いて抽出した作品
- 原稿用紙の罫線部分を切り抜いて抽出した作品
- 文庫本のページに細かく穴を空けて、右から左へ45枚分、文字が薄れて読めなくなっていくグラデーションを形成している作品
- 消しゴムの稜線のみを残してあとはすべてくりぬいてしまったもの。ワイヤーフレームCGのような。重なり合ったものもあったり。あるいは、崩れてしまっているものも。
擬人的に見えてきたりする。
吉田夏奈
クレヨンやパステルで描かれた作品。イラストとしても好感持たれそうな。所有欲を喚起する。
部屋に入って振り返った上部コーナーをまたいで展示されていた作品が良かった。山岳地形のような立体イラストとかも。
パラモデル
プラレールでつくられた巨大な壁面造形とか。部屋中央では製作過程がそのまま展示されている。