“Drakelow”というのは、イギリスの Worcestershire にある廃墟で、全長3〜5マイルほどのトンネル。1940年代に秘密軍事工場としてつくられ、冷戦期には核シェルターとして整備されていたらしい。（現在ではガイドツアーで見てまわれるようなのだが。）
そんなことが、スリーブ内に入ってた見るからにコピー用紙なリーフレットに書かれていて、『この手づくり感は狙ったものなのだろうか...』と思いながらもがんばって読んでみた。
中には手術室とかBBCのスタジオ跡なんかもあったりして、第二次世界大戦から20世紀の冷戦時代にかけて重苦しくのしかかっていた戦争/破滅の気配が化石のように残っている空間のようだ。苔に覆われる湿った壁面は抽象絵画のようであり、“街路”と呼ばれるほどに長く続くトンネルからはいくつもの廊下が分岐して、いずこともしれぬ暗闇へ続いている...。そんな感じ。
このepはそんなDrakelowにインスピレーションを受けてつくられたもの。
音は当然のごとく、かなり静謐。ひたすらアンビエント。
ジャケットはとてもきれい。
M-1 “Spires Against Summer Sky”
M-5 “Vanishing Britain” 核戦争で滅びたイギリス、を思ってつくった曲みたい。
M-7 “Tunnel 2” 途中に入る鳥の鳴き声の効果音なんかがすごく空気感がある。
