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Moritz Von Oswald Trio “Dissent” (2021)



Dissent: Chapter 1 - 10



 Basic Channel のひとりとしてダブ・テクノを生み出した Moritz von Oswald のグループ。
 もともとは Max Loderbauer と Sasu Ripatti(Vladislav Delay)で構成されていたが、2015年の “Sounding Lines” では Sasu Ripatti と替わって Tony Allen、そしてこの “Dissent” ではメンバーを完全に入れ替え、ジャズ・ドラマー Heinrich Köbberling と エレクトロニック・ミュージシャン Laurel Halo と組んでいる。
 “Sounding Lines” では Tony Allen のドラムがミニマルな生音テクノの骨幹を担っていた。“Dissent” も Heinrich Köbberling の緻密なドラムが同様の路線を継ぎつつ、Laurel Halo のキーボードが全般的にメロディ要素として機能している。

 抑制と反復を基調としながらも躍動がある。ただし完全な解放感という域には至らず、あくまでも統制のうちにある。規律のなかに蓄えられた力が膨大な圧となり随所で放出の直前にあるような、そういった繊細なバランスが全体に張り詰めている。
 “Chapter 5”、“Chapter 6”、“Chapter 8” あたりがアルバムの構成上、最頂部にあり、手法・思想ともにミニマリズムを完璧に体現している。



Moritz Von Oswald Trio
Information
  Years active  2009 -
  Current members   
    Heinrich Köbberling Drums
    Laurel Halo Keyboards
    Moritz von Oswald Keyboards, Percussion
 
Links
  LabelModern Recordings  https://modernrecordings.de/dissent/

ASIN:B094VR4P6C







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“でも、これはごまかしよ、ね。つかまったと思ってるだけ。ほら。わたしがここに合わせると、あなたはもうループを背負ってない”
―Angela Mitchell