::: BUT IT'S A TRICK, SEE? YOU ONLY THINK IT'S GOT YOU. LOOK, NOW I FIT HERE AND YOU AREN'T CARRYING THE LOOP.

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音楽

 Grischa Lichtenberger “spielraum / allgegenwart / strahlung” (2016)

5枚の作品によって構想されているシリーズ。2015年にリリースしたアルバム “LA DEMEURE; il y a péril en la demeure” を起点とし、3枚のEPを経た後、アルバムもう1枚によって完結することが計画されている。 今回、中間を成す3枚のEP “spielraum” “allgegen…

 ジェフ・チャン “ヒップホップ・ジェネレーション”

“Can't Stop Won't Stop A History of the Hip-Hop Generation” 2005 Jeff Chang ISBN:B01LXUJ3QQ ヒップホップ・ジェネレーション[新装版]作者: ジェフ・チャン出版社/メーカー: リットーミュージック発売日: 2016/09/16メディア: Kindle版この商品を含む…

 Steve Lehman & Sélébéyone “Sélébéyone” (2016)

ジャズ+ヒップホップ。 アルト・サックス奏者でコンポーザー、音大で教鞭も執るジャズ・ミュージシャン Steve Lehman のプロジェクト。 このアルバムは2人のMC、HPrizm(AKA High Priest)と Bamar Ndoye(AKA Gaston Bandi Mic)を加えラップを大きくフィーチ…

 Tyondai Braxton “Oranged Out E.P” (2016)

5曲入りのEP。10分を超えるような長い曲はなく、ダイナミズムは曲の展開というよりも音/ビートの実験的な構成に秘められている。 決して流麗には進まず、逆鉤のごとく引っかかるように絡みつくリズム。それでいてそこには身を委ねられる前進的な向性がある。…

 The Julie Ruin “Hit Reset” (2016)

ライオット・ガール(Riot Grrrl)のムーブメントにおける代表的ミュージシャンであり創始者のひとりに数えられるような人物、その時点で既に伝説的とか歴史上のといった形容が充分に適用可能なのに、その後6年間の闘病生活、全盛期の知られざる事実の公表な…

 The Field “The Follower” (2016)

無地にタイトルとユニット名を記しただけの簡素なジャケット。これまでに出しているアルバムはすべて同じデザインで、ミニマル・テクノを追求する姿勢が端的に表れている。徹底したスタイル。どの曲もループで埋め尽くされている。各曲それぞれ10分程度の長さ…

 Andy Stott “Too Many Voices” (2016)

“Luxury Problems” 以降の Andy Stott を決定的に特徴付けたのが Alison Skidmore のヴォーカルであったことは疑いようもない。少年期のピアノ教師だった女性をヴォーカリストとして迎え入れたという経緯も Andy Stott の音楽が纏うロマンティクスに意外と貢…

 Tim Hecker “Love Streams” (2016)

4AD からのリリースとなる 8th アルバム。アンビエント/ノイズ/ドローン。 ヴォーカルを多用している点がこのアルバムの大きな特徴。ただし明瞭なヴォーカルラインはなく、ノイズの一部のようにアンビエンスに溶け込む淡い要素として用いられている。 本人に…

 Moe and ghosts × 空間現代 “RAP PHENOMENON” (2016)

先鋭的ヒップホップ・ユニットとエクスペリメンタルな3ピース・バンドによるコラボレーション・アルバム。 Moe and ghosts は 1st アルバム “幽霊たち” の異彩で話題となったユニット。日本語なおかつ女性によるラップというのは、ヒップホップの中で二重に周縁…

 Low Jack “Lighthouse Stories” (2016)

The Trilogy Tapes や L.I.E.S. といったレーベルからインダストリアル/ロウハウスの音源を出してきた Low Jack の3rdアルバム。前作 “Sewing Machine” は In Paradisum からのリリースだったが、この “Lighthouse Stories” では Modern Love が発表の場とな…

 Alexandre Francisco Diaphra “Diaphra's Blackbook Of The Beats” (2015)

リスボンで活動するギニアビサウ出身のミュージシャンによる1stアルバム。ゲストミュージシャンとのライヴ演奏にポルトガル語のラップ/ポエトリーを乗せてつくった楽曲。 ラップというよりほとんどリーディングで、抑制的な語りが乾いたトラックの上を流れて…

 Anna Meredith “Varmints” (2016)

クラシック音楽のコンポーザーとしてオーケストラへ楽曲提供したりしながら、並行してエレクトロニック・ミュージックでの活動もおこなってきたような人。2012年に “Black Prince Fury”、2013年に “Jet Black Raider” をEPとしてそれぞれリリース、フルアルバ…

 nonkeen “the gamble” (2016)

Nils Frahm が子供の頃からの友人 Frederic Gmeiner と Sebastian Singwald と組んだユニット。2007年からの8年間のレコーディングを経て 1st アルバムをリリースした。基本的にセッションの一発録りを4トラック・テープレコーダーによるオーバーダブで加工し…

 Savages “Adore Life” (2016)

Savages をもっとも端的に代表する性質は、“シリアスネス” という言葉で示されていると思う。これに “ユーモアレス” という語を加えればさらに万全。 音源発表に伴ってマニフェストを提示してしまうほどに真剣で深刻なスタンスは、今の時勢ではめずらしく映…

 Vatican Shadow “Death Is Unity With God” (2014/2015)

Vatican Shadow は、Prurient 名義を筆頭とする Dominick Fernow の多様な活動形態のひとつ。Prurient 同様にダークでインダストリアルだけど、こちらはスクリーミング・ヴォーカルを伴わないインストで、もっと乾いた曲調。 この “Death Is Unity With God” …

 GoGo Penguin “Man Made Object” (2016)

前作 “v2.0” が好評を博した*1ことをきっかけに BLUE NOTE と契約してリリースした 3rd アルバム。 音としては基本的に “v2.0” と同じ趣向。ピアノ/ベース/ドラムの完全にアコースティックなパート編成だけど、曲の構造にはエレクトロニックな影響が強く感じ…

 Tortoise “The Catastrophist” (2016)

7年振り、7thアルバム。 スタイルはわりと変化に富んでいる方なんだけど、全体としては壮大というよりも穏やかな曲調が多い感じ。的確なテクニックによる隙のない音。それでいて、単に爽やかで聴きやすいというような曲ではなく、変化と刺激が備わっている。…

 Ginastera “Harp Concerto, op. 25” The 183rd Tokyo Metropolitan Theatre Matinée Series(2016)

ヒナステラ “ハープ協奏曲 作品25”第183回 東京芸術劇場マチネーシリーズ 2016.01.09 読売日本交響楽団 指揮:ミヒャエル・ボーダー ハープ:グザヴィエ・ドゥ・メストレ Yomiuri Nippon Symphony Orchestra Conductor : Michael Boder Harp : Xavier de Maistr…

 Arca “Mutant” (2015)

反響を強めた音像、ハイトーンでシャープなサウンド。たとえるなら宮殿の奥で燭光を湛える無窓の大広間。周囲を闇に閉ざされながらも、内部できらびやかに輝く空間。 楽曲から呼び起こされるイメージは、Arca 自身のキャラクターや作品のヴィジュアル戦略と…

 Oneohtrix Point Never “Garden of Delete” (2015)

同時代で押さえておくべき “あたらしい” 音楽はどれかと問われた場合、今ならさしあたり OPN / Oneohtrix Point Never を挙げておけばまちがいないはず。前作 “R Plus Seven” のときにも感じていたことだけど、最新作 “Garden of Delete” を聴いてその認識が…

 “THE COCKPIT”

“THE COCKPIT ザ・コクピット” 監督 : 三宅唱 2015 音楽映画。それもとびきり純粋で極限的な。 内容としては、あるマンションの小さな一室でヒップホップの曲がひとつできあがるまでを撮ったというもの。 ドキュメンタリー映画ではあるんだけど、視点やシーン…

 Kangding Ray “Cory Arcane” (2015)

5th アルバム。昨年の “Solens Arc” からあまり間隔を置かないリリースとなった。 曲調としては、前作と同様にインダストリアル。 ただし、前作ではアンビエントでビートレスのトラックを混ぜて静と動の変化がある構成だったのに対し、このアルバムはBPMの緩…

 Grischa Lichtenberger “LA DEMEURE; il y a péril en la demeure” (2015)

raster-noton からのリリース。グリッチやパルスによって形成されるタイプのエレクトロニカ。 ドローン/アンビエントな持続音も登場しないわけではないけれど、全体としては硬質で無機的な単音の連鎖が支配的要素を占める。言うなれば破砕されたビート、ある…

 音楽映画ベストテン

id:washburn1975さんによる企画。(http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20151031)おもしろそうだったので参加してみる。とりあえずこんな感じになった。 リンダ リンダ リンダ (2005年、山下敦弘監督) ペルシャ猫を誰も知らない (2009年、バフマン・ゴ…

 にせんねんもんだい “#N/A” (2015)

ギター/ドラム/ベースの3人編成、インストのみで徹底的にミニマル。ストイックで人力テクノな系統。 goat がおこなっている試みにきわめて近い位置にいる。 もともとエレクトロニック・ミュージックとの親和性は高かったと思うけど、このアルバムでは Adrian …

 Demdike Stare “Testpressing #005, #006, #007” (2014, 2015)

Demdike Stare が継続的にリリースしてきた限定EPのシリーズ。2013年の “#001” に始まり、2015年の “#007” をもって全7枚14曲で完結した。 販促盤を装い “Testpressing” という名を付されたこのシリーズは、彼ら本来のスタイルを離れ比較的フロアを向いた作…

 Laurel Halo “In Situ” (2015)

音響〜エクスペリメンタル系のテクノ/エレクトロニカ。 低音域を効果的に使ったサウンドで、ダブテクノ/ベース・ミュージックと言ってもいいと思う。 細部の精妙なバランスがとても構築的。繊細だけど多様な音の切片が、それぞれ必要最小限の占位によって空間…

 Pole “Wald” (2015)

ダブ・テクノ〜グリッチ・エレクトロニカ。 Pole / Stefan Betke はベルリンを拠点とするプロデューサーで、2010年まで稼動したレーベル ˜scape のオーナー、その後は自身と同名のレーベル POLE を主宰。マスタリング・エンジニアとしても活動してきた。 近年は…

 Barbara Morgenstern “Doppelstern” (2015)

わりと経歴が長く、質の高いエレクトロ・ポップを安定してリリースしているドイツのミュージシャン。 “二重星” と名付けられたこの作品は、前作 “Sweet Silence” から3年振りとなる 7th アルバム。Hauschka や Lucrecia Dalt の他、Monika のオーナー Gudrun …

 Battles “LA DI DA DI” (2015)

3rd アルバム。 1st・2nd にあったようなヴォーカル曲はなくて、インスト曲だけの構成。 とはいえこれまでの曲のヴォーカルも、歌を聴かせるというより楽器のひとつとして扱われているような感じだったし、1st・2nd ともに歌詞のないインスト曲も入ってたので…






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“でも、これはごまかしよ、ね。つかまったと思ってるだけ。ほら。わたしがここに合わせると、あなたはもうループを背負ってない”
―Angela Mitchell